ことばのロボットいろはちゃん 更新2020/8/5

慢性的な疲れには呼吸が必要

おじさんっぽい息のつき方って
ありますよね。

お風呂につかるときの
「ん」と「あ」に「〃」がついたような
ため息とか。

しゃべり始める時に、
口から重たそうに息をすーっとするとか。

手元で作業をしようとするときに、
口を閉じたまま喉のうわべで、
んふ~、ってしたりとか。

…言葉にすると、難しいな。

とにかく、若い人にはなくて、
年を重ねてくると出るあの息遣い。

ぼくも、靴をはくのに、
玄関先でしゃがむと、むふーって息が出る。

あ、年とったなあと悲しくなるのですが…

あれ、大げさにいうと
「呼吸不全」からくるもの、らしいです。

最近ブームの三木成夫さんの
生命とリズム」によると、
慢性の酸欠による”くすぶり”、とのこと。

大抵の慢性的な不調は、
覚醒不全といって、
体の生理的な働きに、なかなか
気が付けないことの積み重ねによって
引き起こされるのだそうです。

そして、呼吸は仕事とかなり密接に
関係しているのだそうです。

体を動かす仕事なら、もちろん呼吸との
関係は分かりやすいのですが、
例えば、手元で細かい作業をするときや、
考え事、悩み事、集中、緊張するとき、
ついつい息をするのを忘れてしまう、
のだそうです。

息が詰まる、息を凝らす、息を殺す、
などなど、息についての表現が
いくつもあるように。

肉体の作業であれ、頭脳の作業であれ、
それに真剣に打ち込んでいるような時は、
まず間違いなく呼吸がお留守になっている。
と、三木さんは言ってます。

それこそ、息つく間もない人生。
息がうまくつけないだけで疲れるのだそう。

今日は大して動いていないのに
疲れたなと、思うときは、
仕事と呼吸が両立できていなかった
ということなんですね。

職人さんなど、ベテランの方になると
仕事のコツを覚えるときに、
呼吸を会得する、と言ったりするようですが、
なるほど、

かつて単純な労作業には、
(地引網や酒造りや温泉の櫓をかくときとか)
みんなで歌を歌いながら…というのが
ありますが、
あれも呼吸とともに、という意味で
とても理に適っているようです。

呼吸は意識して、ゆっくり、たっぷり
するのがいいんです。

そこでぼくは「呼吸は意識」に対して疑問が。

心臓の動きは、意識どうこうじゃなくて、
常にしっかり動いてくれていて、
よほどの病ではなければ、
心臓の鼓動不全なんてない。

心臓も、肺の呼吸も、同じ内臓なのに、
どうして呼吸だけが意識なんだ?と。

そんな疑問にも、三木さんは、
答えてくれます。

人の筋肉には、2種類あります。

完全オートメーションした内臓系と、
意識による動きの体壁系の2種類。

心臓は前者。
肺は後者にあたるのそうです。

魚のエラは、内臓系で、
つまり人の心臓と同じように、
オートメーションで常にぱくぱく
しているのですが、

もともと進化の過程で、
かつて海から陸へ上がるとき、
魚のエラにあたる部分は、不必要となり、
いまの人間でいう顔の筋肉へと
進化を遂げたのだそうです。

しかたなく、呼吸は、
体壁系からの筋肉を頼るほかなく、
いわば片手間仕事として、
呼吸は半分意識のもとにあるんだそうです。

つづく…

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