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忘れないでおきたいこと

駅を歩いていると、
どういう理由かは分からないけど、
小さな子がホームにへたんと
座りこんでわーんと泣いていました。
 
女子高生たちは、それをみて
いやーかわいーい!
と友達を楽しそうに
肩を叩き合っています。
 
そういう時、おいおい、と思う。
あの子の身になってよく考えてみなよ!
かわいいどころか
そうとう辛そうに見えるけど…
とぼくは思います。
 
と、思うには思うけど、
やっぱり無邪気に泣いている子どもを
かわいいというのも分かるし、
頭の中でほんとは辛いんだと思っても
実感として同情するまでには至れない。
 
子ども時代の記憶や感性が
完全に切り離されたのだなあ、
と思いました。
 
弟はこび129
 
「おしいれのぼうけん」の作者の
古田足日が書いた
「大きい1年生と小さな2年生」
という本の出だしだけ読みました。
その中に、背の小さいのを
コンプレックスに思う女の子が
出てきました。
 
その子の気持ちが文章に
丁寧に描かれていました。
 
じぶん自身も中学まで、
ずっと背の順でいちばん前だったので、
よく分かるなあ、と思います。
 
でも、「昔、背が小さいのを
コンプレックスにしていた」というのを
箇条書きのように記憶してはいたけど、
実際にどういう風な気持ちで日々を
過ごしていたかは全く忘れていました。
 
この本を読んでいると、
それをちょっとだけ、ぱっと
思い出したような気持ちになれました。
 
作者の古田さんは、どうやって
子どもの頃の実感を忘れずに描けたので
しょうか。
 

 
ケストナーの「飛ぶ教室」にも
こんなまえがきがあります。
 
「どうしておとなは、自分の子どものころを
すっかり忘れてしまい、子どもたちには
ときには悲しいことやみじめなことだって
あるということを、ある日とつぜん、
まったく理解できなくなってしまうのだろう。」

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