ことばの実験室 更新2019/7/15

心の込め方

なんか解せないなーと思う事。

以前働いていたところで、
賞与を頂く機会があった。

人数が少ないこともあって、
ひとりひとりの封筒に
「心を込めて名前を書いた」と
社長がおっしゃる。

見ると、確かに、じっくり
時間をかけて書いたような、
力みが感じられた。

ただ、決して上手ではなくて…
やや固い。
そこに性格がにじみ出ているようで、
ありがたいなという気持ちに
なるのだけれど。

ちょっと解せない。
心を込めるってなんだ?

心を込める、とか、
本気を出す、って思うと
自分でも固いアイディアになったり、
絵も不自然になったりする。

いま、
ぱっと思いついた例えだけど
(しかもうろ覚え)、
歌人の穂村弘が2作目を作るとき、
全力で頑張る、みたいなことを
編集者に話したら、
あなたが頑張るとカチカチに固く
なりそうだから、肩の力は
抜いてね、と言われたという。

心を込める、
本気で頑張ることが
逆効果になるのは、
なんでなんだろう。

たぶんだけど
「心を込める」ということと、
内臓や呼吸が動くことは
同じなんじゃないか。

胃や腸の分解作用を
意識して頑張って早めようとか、
今日から本気をだして、
脂肪酸の分解をいつもの倍にするぞ、
とかできないもんね。

よし、心を込めるぞ、とか
本気出すぞ!と思っても、
そうコントロールできるものでもない。

心は込めるものではなくて、
自然に込められているもの。

自分の気持ちに、
正直な姿勢をとるしかないな、
と思う。

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