ことばの実験室 更新2019/7/15

巨匠のおしゃべりその1

YouTubeをぱーっと
みていると、

今は亡き巨匠の動画が、
ふと「おすすめ」されてきたりする。

落語家の古今亭志ん朝とか。
演じている動画はたくさんあるんだけど、
普通に人と話している声って、
聞いたことがない。

「おすすめ」されたのは
トーク番組に出ている動画。
昭和の当時はテレビやドラマにも
結構出ていたんだろうけど、
今になると、トークの様子なんて
存在すら知らないもん。

と思って見ていたら
感銘を受けたので、
抜粋してご紹介してみよう。

トーク番組も終盤に近づき…。
「今日はおしゃべりになっているけど、
普段は、こんな喋んなくなっちゃった。

というのはね、
酒を飲みながら、テレビを見て、
テレビに文句を言うのが
好きなんだけど、
「なあにをいってるんだい…
そうはいくかい」って言ってるのが、
一番いいんです。

あるとき、
若い人が偉そうなことを言ってるのを
聞いて「ばっか…んなにを」っつってると
ふと我に返って、
あ、俺もこんなこと言ってたな、
と思ったらね、
ぞーっとしたんだよね。

あら、やだっと思ったら、
対談とかトーク番組なんかが、
苦手になっちゃった。

偉そうなことを言って、
気持ちのいい時期ってあるんだよ。」

自分でいっちょまえになった
と思うと、
それを自己確認するように
理論や、意見をとうとうと人前で
しゃべる気持ちの良さってのが
あるんだって。

ぼくも気を付けよう、と思う。

そう思うけれど、自分の意見は、
気持ち良く言いたいし、
人の意見を、
「なにをいってんだい」と思いたい。
両方おもっちゃう。

志ん朝の言っていること、
分かるなあ、と思いながら、
実はわかってないんじゃないか
とも思う。

※気を付けようと思うと、
こういう言い方になっちゃうなあ…

偉そうに思われない意見と、
偉そうな意見とは、
何が違うんだろう。

能書きっていうけれど、
何かありげに語っても、
聞いてるだけじゃ効果(意味)が
ないような意見って
けっこう多いからなあ。

ほとんど、自分のことなんだけど。

次回は川端康成の
「トーク動画」について書きます。

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