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女の子をみる時

ドトールに座っていると
向かいの席に親子連れがやって来た。
 
お母さんは、暖かそうな布地の
スリングをつけて赤ちゃんを
抱えていて、
4才くらいのお姉ちゃんは、
お父さんと手を繋いで
ずっとしゃべりっぱなし。
 
かわいい女の子を見つけると
つい見つめてしまう癖があって、
具体的に言えばどの辺に
かわいい成分が隠されているのだろう
と考えてしまう。
 

 
見ず知らず男子に
娘を見つめられるのは、
親にしたら気もち良いものでは
ないだろうと思うので、
できるだけ短い時間で
姿形を記憶しようとつとめる。
 
そのあとで眼鏡を外して
両手で目を閉じて暗闇に
女の子を再現する。
 
すると、あ、肩の形が、
足の向きが、靴下の模様が、
髪型が、帽子の回り込みが、
どうしても思い出せない、となる。
 
そこで、もう一度顔を上げて、
素知らぬ顔でちらりと盗み見る。
 
ふたたび目をとじて再現。
 
…まだ分からないので、盗み見る…
の繰りかえし。
 
ノートとペンを取り出して
メモがわりにスケッチをすると
また「見なければ」進まなくなる。
 
これは大変危険な行為。
学生の頃、カメラを手に町中を
ぱしゃぱしゃ撮っていたら、
知らないおじさんに呼び止められて
「いまオレを撮っただろう」と
叱られた経験がある程ですから、
どこで誰の怒りを買ってしまうか
分からない。
 
それに向かいに顔を向けると、
左隣にいる若い女性の
スマートホンを覗き込んでいるような
姿勢になってしまうらしく、
「あんた何見てんの」というオーラを
コチラに向けてくる。
 
あの、違う、違うんです。
 
あの向かいの、ほら、いるでしょう、
かわいい女の子でしょう。あの子…
 
幸いなことに当の女の子は
なにも気がつかない様子で、
楽しそうにお父さんの首を
ぐいぐいしめつけていました。
 

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