ことばのロボットいろはちゃん 更新2020/8/5

夏の一日

これから、するのは、
ぼくの話ではありません。
あなたの話です。
そうです、これを読んでいるあなた。

あなたのまわりには
まあまあ良いことがあるのに、
漠然とした心配がありますね。

した約束、ちょっとした会話、
目にするニュース、
早めにしなくちゃと思う、など
そんな大したことのない集積が
なんとなーく、しがらみとなって
あなた自身をしばりつけている…?

という、心配。
そして、それが、
誰かの為である、と、
思っていますね。

そんなときは、
体が汗をかくまで十分に
おふろへ。
上がったら、
「メール(スマホ)チェック」ではなく
しばらく、
布団にどさっと倒れてみましょう。

そこで目を閉じて
今から引用する詩のことを
少しだけ考えてみましょう。

夏の一日(メアリー・オリバー)

(最初は略)

わたしは、祈るということは
よくわからない。
でも、草を分けてゴロンと腹ばいになり、
あるいはひざまづいて、
草にかこまれて一心に
注意することならできる。
ただぶらぶらと
野原をのんびりあるくとか、今日は
まさにそうやってすごした。
ほかに何を
すればよかったというの?
わたしたち生きものは、
いずれみんな死ぬ。
しかも
きまってそれは早すぎる。
教えて、あなたはなにをして
すごすつもり?
たった一度の、かけがえのない
未発見の一生を!

「ガラガラヘビの味」
アメリカ子ども詩集
アーサー・ビナード/木坂涼訳

誰にも頼まれないのに
するっていうのが一番いい。

たとえば、用事のない散歩とか。
用事のない散歩をしながら、
自分一人しか知らないことを
考える。

まさか、太陽が僕たちの暮らしの
「ために」ものすごい熱やら、
光を爆発させている。
なんてことはないよな。

はたまた地球が、ぼくたちの生活リズムを
作ってくれる「ために」、
回ってんじゃないよな。

沈丁花は、別に春になったことを
知らせる「ために」
生まれてきたわけでもないだろうし、
まさか、コゲラが朝の公園の
すがすがしさを演出する「ために」
鳴いているわけじゃあるまいな。

散歩して、周りを眺めていると、
あなたやぼくが、
「人のために」と思うことって
(大切なことだと思うけど、)
ちょっと度が過ぎてないか?

…と思えてくる。

人間以外って、大体
誰のためでもないことを
休む間もなく働いている。

誰の為でもないことを
あなたは何をしてますか?

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