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一倉宏「ことばになりたい」

一倉宏というコピーライターがいます。
何冊か本を出しているのですが、
そのなかに「ことばになりたい」という
詩集がある。
 
いや、これは詩集というよりは、
仕事集なのかもしれないけど、
ぼくにとっては詩集とかわりない。
 
この人はすごい。
 
自分がこころの底に感じていることを
(でも、
長いあいだ手でふれることが
ないので、澱のように、
奥底深く沈んでいるものを)
わーっとかき混ぜてくれる。
 
スノードームみたいになって、
一瞬、きらきらしたものが
手にとれるほど目の前に現れる。
そういうことをする人だと思います。
 

 
じぶんたちは、世の中と
言葉とを直結させて
見ているわけではない。
 
世界のなにかと、
こころがひかれ合うとき、
本当はそこに言葉は介在していない。
 

 
けれど、こころはいつも
ことばを探しているのだと思う。
 
ことばというものには、
少しくらいの理屈があるから、
ひとつの気持ちの中でバラバラに
なった思いと思いを、
そういう理屈がつなぎ止めて
くれることもある。
 
すると、分からなかったことが
分かったような気がして
なんだか勇気が出るものです。
 
本を読んだとき、
映画のセリフを聞いたとき、
友人の言ったこと、
雑誌の占いなんかを見たとき、
どうしてだか気になって、
そのことについて
思いを巡らせてしまうのであれば、
それは自分が暗に探していた
ことばと出会ったから、
なんだと思います。
 
気持ちを膨らませたり、
思いを繋ぎ合わせたり、
そういうことが言葉にはできるのだと
思います。
 
(最後に引用)
 
1ダース
 
12色の色鉛筆も
決して均等には減らなかった。
わたしは世界に対して公平ではない。
それが、あなたを愛した理由だ。
 
(一倉宏「ことばになりたい」より)
 

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