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カメレオン語

カメレオン語というものがある。
 
アクセル・ハッケ作の
キリンと暮らすクジラと眠る」に
そのことが書かれている。
 

 
かいつまむと、
私たちはカメレオンのことを
単なる「恥ずかしがり屋」なのだ
と思い込んでいる、という。
文章の中にでさえ、ときどきぱっと
姿を消してしまうほど
引っ込み思案だと思ってる。
 
(以下引用)
「〜(略)カメレオンという単語を書けば、
これらの活字がすぐに紙の色に
染まってしまい、薄くなって
消えていくのだと。
しろうとの目にはどう見ても、
単に五文字分ほど抜けているとしか
思えない、     という
妙な空白があったとする。
 
でも動物学者の鋭い目で見れば、
ちょうどこの空白の部分に、
すっかり白くなっておびえきっている
カメレオンがいるのを見逃さない
だろうにってね。」
 
テーブル151
 
なるほど、町を歩いていても
カメレオン語は見つかる。
古びた公共の看板によく見かける。
 

 
「自転車をご利用の方、
スロープは   ください。」
こう肝心なところが
消えてしまっている。
よく見るとうっすらと赤い字で
降りて」と見える。
これもカメレオンの仕業だろう。
 

 
ほかにもこんなものが。
「不燃ゴミは、 曜日」。
分からない。
どうにも困っちまう。
 

 
その横にはまたすごいものが。
「ここはゴミ捨て場ではありません。
捨てた者は       により
固く罰せられます。」
 
どんな組織に
罰せられてしまうのだろう。
これはどんなに目を凝らしても
見えない。完全に消えている。
なんだか怖い。
 
こいつは単なる恥ずかしがり屋
ではない、私たちを恐怖に陥れようと
しているに違いない。

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