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もしも夜が

都内にいつ大型の地震がきても
おかしくないって言われている。
 
時々、「いま来たら」と
思ってみるけど、実際
どうしたら良いか分からない。
 
どこが安全なのか、どう逃げれば良いのか。
動かない方が良いのか。
あ、バックの中に水も食べ物も無いや。
どうしよう、と思う。
 
細いビルの5Fに用事があって行ったとき
なんかは、ここで多分死ぬんだろうな。と
よぎってしまう。死んだら困るよなあ。
 
災害の災害たる所以は、
「いつ起きるか分からない」
というところにある。
 
大きいものほど、何十年に一回
という長いスパンがあるから、
あったことを忘れてしまうのも
所以のひとつ。
 
過去にそういう事実があったにもかかわらず、
その頃の当事者は今はもういない。
ぼくらもどう危ないのか、体験していないので
よく分からない。
 

 
さて、”災害はいつ起こる分からない”、
そして”次の発生までのスパンがとても長い”、
ということを踏まえて、
寺田寅彦は「こんなことがあったら…」
と想像していた
 
もしも、夜が何十年に一回きり、
いつ来るか予測がつかないものだったら。
 
そもそも夜は災害でもなんでもない。
なにしろ毎日来るものだから。
 
しかし、一年中昼間のような
明るい地球だったとしたら、
「夜」は災害になるのかもしれない。
 
たとえば、電灯はほとんど発展しないかも
しれない。室内でつかわれても、
野外に電灯を設置するなんて、
冬に冷房をつけるようなものだし。
 
懐中電灯とか、車のライトとか、信号とか、
全部浸透していないとおもう。
そこへ夜が来てみると、
全くの真っ暗闇になるはずだ。
 
一切の照明がない夜の世界は、
大混乱が起きるような気がしない?
 
車はぶつかりあい、誰かが高い所から
すべって落ちて、火をつけそこねて火事になり
スーパーではここぞとばかりに
盗みに入る人もいないともかぎらない。
夜も災害になりかねない。
 

 
そして、逆を言えば、
毎日決まった時間に、津波がくる。
決まった時間に地震が来る、噴火する。
なんていったら、
完全に安全な対応策がとられるだろうし、
ナイアガラの滝を見に来る感覚で、
特殊な自然現象を体験できる観光地に
すらなりかねない。
 
毎日大きな自然災害(現象)が起きてれば
人はそれを当たり前の様に回避するんだろう。
対策自体が生活の一部になるだろう。
 

 
それが、ごくたまにしか来ないもんだから、
常に「いま来られると困る」という状況にある。
 
明日も明後日も、その次の日も、
大きな地震がくる
というつもりでいたら、
具体的にぼくらはどうしたら
死傷者0人でいることが出来るんだろう。
 
地震がきたら成り立たない、という
仕組みで東京はできている。
地下鉄をやめてみる、高層ビルは壊して
低くて絶対的な耐震性のある建物にする。
高速道路は地表に据える、
不安定な構造のものは片っ端から
無くしてみる、、。
 
そんなことは無理だから、
東京はもう手遅れなんだと思う。
 
地震が絶対「来ない」前提で作られている。
でもいつかはでっかいのが絶対来るんだから、
今度からは、地震が絶対くる、という
前提で街が作られればいいな。

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