ことばのロボットいろはちゃん 更新2020/8/5

いま作っているもの外伝

とある造本家の方から、
突如として不思議なものが
送られてきました。

あれは、ちょうど一年くらい前…

白い紙を幾えにも、
折り、綴じ、重ねて
つくられた製本。

広げると蛇腹みたいに広がるんですが、
ところどころに、
小さなページがつぎはぎされていて、

まるで、小さな本で
一つの本をより集めた、
本のタペストリーみたいなもの。

幅2センチくらいのページが
続いたかと思うと、
幅10センチのページを
z型に折り曲げているページがあり、
その向かい側には観音開きみたいな
ページが待ち構えている。

世の中にはしかけ絵本というものが
あるけれど、これはしかけすぎ絵本。

そんなイメージです。

養老天命反転地ってご存知ですか?

岐阜県にある公園なのですが、
起伏あり、地面やたてものが斜め、
岩場、さかさ、
普通じゃない感覚にさせられる場所。
(行ったことないけど…)

それが、本になった、みたいな。

その製本には手紙が添えてあって、
「ウォーリーを探せ的な、
絵探しみたいななにかができたら」
という提案があったので、

かねてより興味のあった
虫の世界を描くことにしました。

そこで図書館で虫の図鑑や、
虫の暮らし、すみかについて
書いてある本をしらべることに。

おもしろいのは、
虫って人間とは全然違う価値観で
生きているから…
人間のなんでもないもの、
汚いもの、が虫にとっては
大切な場所、貴重な食糧だったりする。

たとえば、
菜の花はアブラムシにとって
タワーマンションみたいなもの
なのかなあとか妄想したり。

倒木の下の泥まみれのところも、
みみずやヤスデには
居酒屋のような
社交場になっているのかも、とか。

というわけで、
あの複雑な製本を、
ひとつの森と見立てて、

幅の狭いページは、
茂みや、すきまに、

z型などの折りは、
曲がり角を周り込んで
裏側を見たような

表からは見えないけれど、
すきまや、うらがわに
虫たちの楽しそうな住処が
隠れている。

という
虫たちを探す小人の探検家の
視点になってみる
内容にしました。

その後、趣味のマッチのお城を
組み立てるがごとく
ちまちま毎朝ラフスケッチを描いて
ようやく完成しました。

それがこれです。
なにがなにやら分からないですが笑
裏面もあります。
これは果たしてどのような結末を
迎えることになるのか。

たのしみ。

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